「決める力」を育てる子育て
子育てしていく上で、大事な要素の1つに子供の「決断する力、決めさせる力」を育てるというがあると思いっています。
最近、我が家では「今日読む絵本をどれにするか」「ガチャガチャをやるかどうか、どれをやるか」「おやつはバナナかせんべいか」など、あえて子どもに“決めさせる”機会を増やしています。
たったそれだけのこと?と思われるかもしれませんが、私はこれをとても大事にしています。
なぜなら、自分で決める力=人生を切り拓く力だと思うからです。
自分が安心したいだけ
・どんな服を着るか
・どの習い事をするか
・何を食べるか
・どこに進学するか
大人になると経験上「良い学校に入って方が、幸せだから塾に行かせる」など、なんとなく思うと思います。
それは本当に子供の幸せを思っていますか?自分が安心したいだけではないですか?
周りの目を気にしていませんか?
そもそも自分自身はどうですか?良い学校でいい会社に入っていましたか?
そうだとしても起業してもっと幸せそうな人はいませんでしたか?
自分が成し得なかったことを子供を使って気を晴らそうとしていませんか?
小さな決断が「考える力」を育てる
もちろん、子どもがまだ小さいうちは大人のサポートは必要です。けれど、気がつけば日常のあらゆる選択を親がしてしまい、子どもが「自分で決める」経験を積む場面がほとんどなくなっているのではないでしょうか?
私は、「親が子どもについて決めていいのは“名前”だけ」くらいに思っています。
「どの絵本にしよう?」
「どのおもちゃで遊ぼう?」
そんな一見ささいな場面でも、子どもは頭の中で迷い、考えています。
・今日はどんな気分?
・こっちは前に読んだな
・このガチャガチャはおもしろそうだけど、ひとつだけに選ぶなら…
この思考のプロセスが、「決断する力」の土台となります。
成功しても失敗しても、「自分で決めた」という体験こそが、自信と納得感を育てるのです。
決めさせる ≠ 放任する
子どもに決めさせると言うと、「好き勝手にさせる」ことと誤解されるかもしれません。
でも大事なのは、「選べる環境を整えてあげること」と「選んだことを尊重する姿勢」です。
たとえば、「3冊の中から絵本を選んでね」と選択肢を用意してあげる。
選んだ後、「これにしたんだね。面白そうだね」と受け止めてあげる。
こうした小さな経験の積み重ねが、子どもにとっての「決める練習」になるのです。
決断経験のないまま大人になると?
もし子どもが自分で決める経験を積まずに大人になったら、どんな影響があるのでしょうか。
これは実際に社会に出てから強く感じることでもあります。
● 自己肯定感が育たない
成功も失敗も「自分で選んだ結果」と感じられず、自信が持てなくなります。
● 他人の評価が気になって仕方ない
自分の基準ではなく、「他人がどう思うか」で行動を決めてしまいます。
● 失敗を恐れて挑戦できない
自分で決断した経験がないため、失敗が怖く、保守的になりやすいです。
● 人間関係が不安定になる
自分の意思を伝えるのが苦手で、相手に合わせすぎたり、我慢しすぎたりする傾向が出ます。
● 仕事でも「指示待ち人間」に
判断力や行動力が弱くなり、自分から動けない=信頼されにくい、となりがちです。
人生を選ぶのは、子ども自身
だからこそ、子どものうちから「自分で決める」経験を、できるだけ多く積ませてあげたいと思っています。
もちろん失敗することもあるでしょう。
でもそれでいい。
小さな失敗を受け止める経験もまた、人生を生きる力になるからです。
「おやつはどっちにする?」
「今日読む絵本、選んでいいよ」
そんな何気ない日常の中にこそ、子どもが「自分の人生を自分で選ぶ」力を育てるチャンスが転がっています。
親がすべてを決めてしまうのではなく、あえて“任せる”“委ねる”という勇気。
それが、子どもの未来を支える一番の応援になると信じています。